Keiji Haino / Jean-François Pauvros : Y
ARTIST / Keiji Haino / Jean-François Pauvros
TITLE /Y
LABEL / shambala records
DATE / 1999
TITLE /Y
LABEL / shambala records
DATE / 1999
1130。The Pop Groupの偉大なる1枚と同じタイトルを冠するこのアルバム。個人的に記すことがあるとすれば、今更ながら灰野さん初体験ということである。もちろん断片的に触れてきたっちゃ触れてきたけれども。とはいえ純粋灰野製というのではなく、Jean-François Pauvrosという人との競作であるから、まだ本当には灰野さんに触れていないということなのかもしれない。Jeanさんも灰野さん同様キャリアの長い人のようで、知る人ぞ知るという存在なのかもしれない。それこそ70年代くらいからインプロ演奏を続けていると考えられる。Rhys Chathamのコンサートに参加しているようですね。灰野さんも言うまでもなく(というかあまり詳しくないのでいい加減なことをいわないように口をつぐむわけだが)、日本のインプロの大部分を汚染してきたおかたでありましましていらっしゃるので、この盤がその両者によってどのような悲惨な結果になっているかを想像するに難くないでしょう。というかどちらもギターな人であるはずなのですが、ドラムが結構入ってきているのはどういうことなのでしょうか。手元にクレジットを確認するためのマテリアルがないために、今回は目をつぶりましょう。幽霊のようなボーカルも印象的に挿入されますが、このゆるい発声は日本人独自のものと勝手に断定し、灰野さんにその源を帰することにしましょう。全体を通して、以外にもすんなりと耳に入ってきます。インプロ関係にしては個人的に珍しい現象です。どうもギターの音響効果が主観的に好ましいということに由来していると感じています。ちなみにこのいかにもあやしいshambala recordsはフランスのレーベルだそうです。いい盤なのではないでしょうか。これが灰野さんの作品群のなかでどれほどの充実したものであるかは置いとくとして。