The Impossible Shapes : We Like It Wild
ARTIST / The Impossible Shapes
TITLE / We Like It Wild
LABEL / secretly canadian
DATE / 2003
TITLE / We Like It Wild
LABEL / secretly canadian
DATE / 2003
1141。Ativin(参考:1)のメンバでもあるMark Rice他3名による4人組バンド。Chris Barthという人が中心的に曲を書いているという話。本作は4thであり、インディーというなかなか厳しい世界でこれだけの枚数をリリースするだけでも結構すごいと思う。ベース、ドラム、ギターがそれぞれしっかりと曲の一部をなすようように演奏され、誰かが誰かよりも突出しようという自己顕示欲がほとんど見て取れない。かなりバランスのいいバンドである。古きよき何かに依拠している気がしてならないけれども、露骨に偉大なる先達を意識させることなく、またカントリーなどの伝統音楽もうまく取り込みながら自分たちの音楽を作り出しているといった雰囲気である。この手のバンドはたまに出会うけれども、陳腐な場合が多い。しかしこのバンドは決して大味になることもなければ、凡庸な構成で終わることもなく、よいポピュラリティーを帯びながらも、チョコチョコと小気味よい放屁プレイを忘れていない。それゆえにぎりぎりで退屈にならないといったところか。もう少しひねりが加わると良質なインディー・バンドとしてある程度知名度も上がり、ある層のファンを獲得することができるだろうう。ギターソロなんかを聞いていると奥田民生に聴こえることがある。ということは、Jerry Fishとまではいかないけれども、そのあたりの90年代のある側面を伝えていると考えてもよいだろう。いい盤じゃないかしら。