David Grubbs & Susan Howe : Souls Of The Labadie Tract
ARTIST / David Grubbs & Susan Howe
TITLE / Souls Of The Labadie Tract
LABEL / blue chopsticks(drag city)
DATE / 2007
TITLE / Souls Of The Labadie Tract
LABEL / blue chopsticks(drag city)
DATE / 2007
1143。David Grubbsに接近するとき、常に気をつけていなければならないのはJim O'Rourkeと同じだと思う。どっちのGrubbsなのか。ポピュラー性を意識したほうか。あるいは実験という暗黒面へともぐりこんでいるほうか。平気で後者へと移行していくから、なかなか表面的な市場にGrubbsの名前が挙がってこないのではないかと思うほど一筋縄ではいかないのがこの男である。こまったちゃんのクッキーである。彼がコラボするとき、過去のO'Rourkeとの場合と異なり、最近はもっぱら前衛的なアプローチである。本作もその例にもれない。今回の相手は詩人であり批評家でもあるSsusan Howeである。かなり著名な詩人だそう。以前も視覚芸術へとコミットするGrubbsの盤を取り上げたけれども、最近シカゴ界隈では誰よりもアカデミックな方向に進んでいるように感じます。実はこの2人のコラボはこの盤で2回目であり、2005年にも同レーベルから盤を出していまして、あいだにLuc Ferrariの盤を出して、次のカタログ・ナンバに今回の盤は位置しているので、そうとう熱が入っているということがわかります。なんてことはないシンセとオルガンによって緊張感のある音を展開しながら、要所要所でSusan Howeのリーディングが現象します。全4曲38分、クリアな発音なのでリスニング勉強にも適しているかもしれません。