Asmus Tietchens : Zeta-Menge
ARTIST / Asmus Tietchens
TITLE / Zeta-Menge
LABEL / line(12k)
DATE / 2006
TITLE / Zeta-Menge
LABEL / line(12k)
DATE / 2006
1150。ノイエ・ドイチェ・ヴィレの頃から地下世界で活躍し、現在にいたるまでも、mille plateauxを経由しながらlineへという電子実験の王道を突き進むAsmus Tietchensです。ドイツではモノグラフィーまで発売されるほどの大御所ぶりがです。Tietchensのライフワーク的位置づけなのかは知らないが、長年にわたって継続的に発売されている-Mengeシリーズの一環としてこの盤があります。プロデュースにはTietchens、Conny Plank、Dieter MoebiusらとLilientalを結成し、また長年にわたってTietchensをサポートし続けているOkko Bekkerが担当しています。全4曲、ノンビート、荒涼としたアンビエンスを記帳とし、結晶のような装飾がなされているM1に始まり終始Tietchensのペースに巻き込まれることになる。妖怪のような実践からよくもまあこれほど洗練・凝集くしたサウンドを搾り出してくるものだわ。針金のような感性によって展開するぎりぎりの音がここにあるといってよいでしょう。lineのカタログに入っているわけであるから、ある程度飾られる音楽に変容しそうなものだが、変化も少ないのでインスタレーションに組み込むのも難しそうである。これほど繊細に、そしてパラノイア的でありながら抑圧を感じさせる態度はTietchensが大いなる賞賛を与えられるべき存在であることを例証している。さすがである。500枚限定。