De La Soul : 3 Feet High And Rising
ARTIST / De La Soul
TITLE / 3 Feet High And Rising
LABEL / tommy boy
DATE / 1989
TITLE / 3 Feet High And Rising
LABEL / tommy boy
DATE / 1989
1117。以前に紹介した盤"De La Soul Is Dead"。ヒップホップ名盤探訪。ようやく絶対に外せない1枚をレビューする運びとなりました。Lサイドにレビューがあるかなと思ったらなかったので、いつごろ聞かせてもらったか忘れましたが、De La Soulに先に食いついたのはあちらであったということは付記しておかなければならない。というか最近、昔盛り上がった名盤に関して、その盛り上がった時期がわからないという末期症状に陥っていて救えない。さてヒップホップが好きという人間でこの盤を聴いたことがないという人はいないと思うが、このブログを定期的に読んでいる人のなかにはもしかしたら聴いたことがない人もいるかもしれない。あなたはおそらく電子もの、バンドもの、実験ものばかり聴いているのだろうが、音楽において欠かせないビートにかんしてもそうだし、ポストモダン以降のポピュラー音楽を考える上でサンプリングを取り込んだヒップホップは外すことが決してできないの巨大な山なのである。ストリートで行われるバトルもそうだ。そういう胡散臭い文化的学術的観点ではなく、もっと端的に判りやすい例でいえば、Autechreは二人とも熱心なヒップホップマニアであるし、Four Tetは敬愛する作家にDe La Soulを挙げているというのは有名な話である。Lサイドは熱心にM2の'Magic Number'を聴いていたということは辛うじて覚えている。僕は端的に最高にあほだと思ったのは、流れでLサイドに聞かせてもらったM9の'Eye Know'である。Steely Danの名曲'Peg'をサンプリングするという暴挙に腰砕けになったしまった。あほかと。この気負いのないゆるさを今に持ち込んだJurassic 5も好きであるし、日本で軟派ヒップホップを展開する完全な完全なフォロワーであるリップスライムも、おそらくDe La Soulの背中を見て育ったはずである。他の畑の人間からもよく言及されるDe La Soulをヒップホップ住民だけのものにしておくのはどうかと思いませんか。トータルで考えても最高にクールな傑作に仕上がっています。