Silver Jews : Starlite Walker

ARTIST / Silver Jews
TITLE / Starlite Walker
LABEL / drag city
DATE / 1994

1065。以前紹介した盤"The Natural Bridge"。先行するepを度外視すれば多分1st。David Bermanを中心に、Steve Malkmus(Pavement)、Bob Nastanovich(Pavement)、John Steve West(Pavement)といった布陣。というかPavementやん。プロデューサーはSonic Youthの"Washing Machine"でアシスタントを務めたDavis McCainとDoug Easley。前身バンドEctoslaviaを引きずった形ですからPavement好きならば注目する時期のSilver Jewsであります。ピアノの上ずるような半音の奇妙さなどが、Pavement的であると解釈してもよろしいだろうか。シンセ、ギターなどなど、全体的によれよれしており、Pavement勢を欠いた続く"Natural Bridge"ではきちんと演奏するようになったということが伺えて笑える。解消しきらないフレーズが最高にこちらの没入を拒んでくれるので、つねに音自体ないし構成にたいして意識的であることができる。M3のインストとか典型的。基本的にミドルテンポであり、5曲目をMalkmusの曲であることを除いてDavid Bermanがやっているので、Berman自身ももともとはPavement的性向を秘めていたのかもしれない、と推察もできるが、彼が結局Pavementに回収されなかったこととゆーてもこの盤を貫く素敵な曲への志向性は、単純にPavement勢の演奏力の欠如といえるのかもしれない。しかし意識的にやっているとしか思えない気持ちよい外れ方がその結論も退けるのであろう。どちらでもいいのだが。このころのPavementと比較して聞けば面白いだろう。良盤ですね。