Moebius : Blue Moon - Original Motion Picture Sound Track
ARTIST / Moebius
TITLE / Blue Moon - Original Motion Picture Sound Track
LABEL / sky records
DATE / 1986/2007
TITLE / Blue Moon - Original Motion Picture Sound Track
LABEL / sky records
DATE / 1986/2007
1096。Moebius関連第5弾。個人単体名義の2枚目です。Karsten Wichniarzという監督の同名映画のサントラとしてリリースされました。ジャケに示されている12のシーンを見るとかなり奇天烈な印象を受ける映画のようだ。青い服を着た女性がタイトルの"Blue Moon"と響きあうかどうかは不明。Moebiusが演出する電子世界との兼ね合いから軽くSFな要素も散見されても不思議ではない。かなりレトロ未来なできになるような気もするが。退廃的カルト・ムービーなんでしょう。さて、captain trip盤に付された帯によると、「隠れた名盤」という文字が見受けられる。何を根拠にいってるのかよくわからないが、レーベル側も苦肉の策なのだろう。東瀬戸悟氏の解説もこの盤自体に関する言葉は少なげである。いわく「本作は映画ストーリーに沿ったサウンドトラックとして製作されたせいか、いつもより曲が短めで、ヴァラエティに富み、ほんの少しだけドラマ性も感じられる」。その他いくつか。なるほど。かなりMoebiusの幻想的電子世界にも馴染みがでてきたせいか、ふわふわとその展開に身を任せることができる。M7にいたりて、緊張感のある邦題'鉛の足(1+2)'という曲となり、不穏な空気が漂い出す。よくできたRPGゲームの音楽に見られる場面への音楽の参与を感じ取らせる全体的な流れのなかで、エンディングとなるM11では妙に緊張感の欠けた音楽であり、どのように映画が落ちたのかが気になるところである。安易に「隠れた名盤」という常套句を使うのはどうかと思うが、個人的には好きな印象である。