David Grubbs : A Guess At The Riddle
ARTIST / David Grubbs
TITLE / A Guess At The Riddle
LABEL / drag city
DATE / 2004
TITLE / A Guess At The Riddle
LABEL / drag city
DATE / 2004
1199。以前紹介したGrubbs関係の盤はタグで確認してください。ソロ名義では最新作にあたる本作。雰囲気で誰がジャケをデザインしたかすぐにわかると思いますがKim Hiorthøyです。本作には登場してないようですがMats Gustafssonつながりでしょうか。不当にGrubbsの評価が低いと感じるのはわれわれの勝手かもしれませんが、やはりO'Rourkeと比べると(比べる必要もないが)そう感じざるを得ない。その作風の幅の広げ方も近いものがありますし。drag cityからリリースとなると歌ものGrubbsの装いですので安心感もありますね。しっかり歌っております。周りを固めるミュージシャン・シップもさすがの武装です。Adam Pierce、Matmos、Steve Rodenなどなどの面々が曲を盛り立てます。実験電子方面での成果も盛り込まれているといった感じでしょうか。しかし前衛へと堕する傾向をまったくはらんでいないように感じる。正直、変にこらずにスマートに作られています。細部で凝っているという耳掻きのような盤。丁寧この上ないです。刺激物として明瞭に訴えかけてこないと、僕のような凡夫にはわかりませんが、聴く人が聴けば十二分に昆布盤となるでしょう。M11はこの盤で一番長尺の曲で8分強あり、うまくポップへと解消しているなーと感じます。その曲の後半でかなんり混沌へと向かい、ラストM12でRrodenとの微弱電子へと落ち着くあたり、この人でないと難しいバランス感覚に感服する。ということは単なる歌ものでは終わらないという形へ持っていってしまうわけだ。このあたりを何の違和感もなく聴くという事態が結構異質なものなのかとちょっと自分を振り返ってみるが、とりあえずそんなことはないという結論で落ち着く。良盤でしょうね。