Dianogah : Battle Champions
ARTIST / Dianogah
TITLE / Battle Champions
LABEL / southern records
DATE / 2000
TITLE / Battle Champions
LABEL / southern records
DATE / 2000
1032。Albini録音。以前紹介した盤"Millions Of Brazilians"。Jason Harvey、Jay Ryan、Kip McCabeのスリーピース。何なんでしょうね、この人たちは。McEntireの"Reach The Rock"に収録されていた曲がかなりTortoiseへの親近性を見せており好みだったが、そのまま名前を覚えることもなく、その後しばらくしてLサイドから名盤"As Seen From Above"を提示されたときの興奮。その後、盤を見つければ買うようにしているのだが、この盤も全く予想を裏切らないよさです。ドラムが音としての価値を主張している、もちろんベースもそうだ。この盤では動的動きによるマス的方向性というよりも、まさしく「ポスト・ロック」という名称が相応しい形式である。全体的に反復する旋律は、我々に口ずさむ事を禁止し、ドラムとベースのテクチャは盤そのものが回転しているあいだのみに発生する空気の揺らぎの「今・ここ」を主張する。過不足のなさが過剰であるというレトリックの罠にはまりながらも、僕はこの盤に拍手を送らざるを得ない。ソフトなピアノの侵入はあるけれども、本作でもギターという選択肢は極力押さえ、全体的に多彩さはない。しかし最上の適切さでもってこの盤は完結しているし、Dianogahは自分達を主張しているのである。この盤を聴かずに、「ポストロック」とか言わないで下さいませませ。Albini先生の仕事もDianogahに相応しいと思う。傑作。