More Dogs : Never Let Them Catch You Crying
ARTIST / More Dogs
TITLE / Never Let Them Catch You Crying
LABEL / monitor records
DATE /2005
TITLE / Never Let Them Catch You Crying
LABEL / monitor records
DATE /2005
バルチモア出身のマルチ演奏者3人組による2nd。この頃はおそらくBattles関係でmonitorの盤の露出が比較的多かったように思われるので、それが影響してこの盤も良く見たように思う。ジャケが印象的であるということもある。完全に余談だが、こういう正面を向いた視覚イメージはどうしてもザンダーを想起してしまう。デコラティブな構成においてかなり違うものではあるが。さてこの盤はMore Dogsの2ndです。1stも短かったようですが、こちらも7曲で30分を満たしていない内容です。EPに近い気もする。ギター、ベース、ドラムといった基本セットではなく、オルガン、トライアングル、ヴィブラフォンなど変則的な楽器を使用する傾向にある。マルチ演奏者といわれるゆえんはこの辺にありそうだ。それゆえ、生み出される音は、電子処理されたものではなく、それぞれの音色の個性が立つものの、ストリングス系が導入されていないようなので間隙を埋めることが難しくなり、若干すかすかである。もちろんM7のようにエレキを導入する「今風の曲」をやることもあるので、一概にはいえないが(付け加えるとこの曲があまり面白くない)。インストで終始するのではなく、歌も入れてくるあたりが分裂気味でもある。やはり技術で見せるということよりも、あたらしい編成への意志、そしてかもし出されるやさしい夢見がちサウンドがよい側面なのではないか。それゆえM7の歪んだエレキギターでの演出は個人的に気に食わなかった。よくわからない盤である。