Johan Skugge : Volume
ARTIST / Johan Skugge
TITLE / Volume
LABEL / mitek
DATE / 2004
TITLE / Volume
LABEL / mitek
DATE / 2004
1000。Johan Skuggeの盤を紹介するには実は2枚目です。以前sourceからでた盤をレビュしています。mitekは初めてだと思われるので、一応説明をしておくと、スウェーデンのクラブ系ダンス・ミュージックを支える重要なレーベルで、結構日本にも流通しているので手に入りやすいはず。スウェーデンの音楽に関して言えば、ポピュラー音楽の方面で日本に広く紹介されたのはスウェーデン・ポップというものであり、90年代にある程度ラジオ局などをにぎわせたことを記憶している人も多いのではないか。しかしクラブシーンに関して、昨今結構情報が目に付くように感じられるので、ロンドンのように根深い文化土壌があるのかもしれない。前回紹介した盤どうように、Andreas Tillianderがマスタリングを担当し、しっかりと身体性を確保する音楽を作り上げている。しかしあげて行くタイプのものではなく、Johan Skuggeの音楽は身体に纏わりつき、あらゆる関節をかくかくと反応させるクリック性で構成されているのはいわずもがなである。というかもし、スウェーデンのクラブシーンがこのような音に溢れているとすれば、それはそれでなんとも抑圧された宴である。クリック性は確実に身体に働きかけるが、決して解決することを許さないスタティックなものであるから、あまりにも生殺しである。これで我慢できるのは20代後半のスレンダーな大人たちであり、サブアーバンにおける大規模な集団幻想ではなく、小規模な周辺との接続のみを許す手近な都市的友好関係なのではないか。洗練が都市の夜を刺激する。それはそれで素敵であるし、それはそれで貧しい。さて、わたくしごとながら、この盤でレビューが1000枚に達しました。だからどうってことはなくて、何か記念すべき1枚でも取り上げようかと思ったけれどもそのようなことをするほどのこともないので、普段以上に地味な1枚をレビューして、これまでとこれからの架け橋にすることにしました。それでは次は1100枚のときに。