Youngsbower : Relayer
ARTIST / Youngsbower
TITLE /Relayer
LABEL / vhf records
DATE / 2004
TITLE /Relayer
LABEL / vhf records
DATE / 2004
999。見えにくいかもしれんがジャケにみえるのは2匹のポケモンらしき動物。どっかから切り取ったものが貼り付けられているようだ。このYoungsbowerとはぱっとみわからんかもしれんが、vhfという文脈とジャケのテクスチャから推察すると、YoungsというのがRichard Youngsのことであると考えるのはたやすい。残るはbowerのほうである。その名はMatthew Bowerといい、このブログではSunroof!名義の盤(参考:12)でおなじみである。vhfをさせる2人がそろうわけであるから、いくらこのようなかわいらしいジャケを提出しているとしても、その内容はささくれ立っているに違いない。実際に聞いてみる。さすがである。高密度に凝縮されたきらびやかな音。オーガニックさを無機的にアルケミることによって達成される硬度。これほどまで固く、飴細工のように繊細。これである。この傾向はやはりBowerのテイストが強く出ているように感じるがどうだろうか。この盤をレビューしている人々が「キラキラ」という形容を採用したがるのは先にのべたきらびやかさと響いているわけであるが、実際にこのような音響空間を作り上げることができる作家というのはなかなかいない。というか、キラキラしている音ってどんな音だ、と思われるかたが多々いると思うが、実際に聞けば分かる。これはその擬態語が相応しい音世界だ。今はまだ大々的に評価されて、文脈化されているわけではないが、Youngsとともに、Bowerの名前もしかるべく形で記述される日がくればよいと思ったりもします。思い入れの問題だろうか。さすがvhf、いい盤じゃないか。