Drexciya : The Quest
ARTIST / Drexciya
TITLE / The Quest
LABEL / submerge
DATE / 1997
TITLE / The Quest
LABEL / submerge
DATE / 1997
さて、皆さん。Drexciyaの"The Quest"を紹介します。URの再始動にあわせて盛り上がりを見せるデトロイト・シーンにおいて、生命を持って深海への下降から帰らなくなったDrexciya。すでにsubmerge側もアナウンスしているように、追悼などという意味で過去盤をリイシューすることはないということですから、買えるときに買っておかなければテクノの歴史に足跡を残した偉人の音源が聞けなくなるかもしれません(まあなんだかんだいって、入手はそれほど困難ではないが)。そんななかこのベスト盤的な2枚組み"The Quest"が手に入ったのは、デトロイトを最近力を入れて紹介しているhmvによってだった。他の輸入盤取扱店でもシスコあたりは取り扱っていたようだ。とりあえず、sumergeが倉庫から発見した在庫を2007年に吐き出したのである。このような現象は初めてだったのだが、マイナなレーベルではよくあるのかもしれない。submergeがマイナというわけではないが。僕のような新参者には喜ばしいことだったが、以前からDrexciyaを追っている人たちにとってはあまり快くなかったようです。すいません。歴史的価値のある発掘である、という言説をはけるのはそのような現役時代から追い続ける人々から出されるべきで、僕は何も言えませんが、とりあえず新譜でDrexciyaの盤を買えたというのはなんとなく同時代性を確保したようでうれしい。すいません。Gerald DonaldとJames Stinsonが深海にもぐり続けて、根源へと触れようとした電子のたゆたいは、彼ら自身の姿を覆い隠し、URの地下世界よりもはるかな神秘をDrexciyaに与えた。Aphex Twinをとりこにした彼らの音楽は、Richardを含めたフォロワーを生み出す生命のスープとしてその深遠を覗かせている。今後また音源発掘として期待されるとすればrephlexからだろう。素敵やん。いろいろつながって素敵やん。僕みたいなミーハーフォロワーでも、ああこんなんかで終わらせない安定感と着実さ、そして謎。皆はDrexciyaを聴いた事があるか。僕がいう資格がないのは重々承知だが、いまからでも遅くない。