Yee-King : SuperUser
ARTIST / Yee-King
TITLE / SuperUse
LABEL / rephlex
DATE / 2000
TITLE / SuperUse
LABEL / rephlex
DATE / 2000
rephlexにおいて、奇をてらったことをせずに、非常に硬派な実践を行っているといる作家を挙げるのはなかなか難しいが、その数少ない1人がこのYee-Kingである。「もし気に入らなければ、返金します」という勝気な態度はなかなか自信過剰である。この人がやっているのか完全にAphex Twinの亜流であって、その意味ではオリジナリティを強く評価する事はできないけれども、すぐれた様式性というのはそれ自体ですでに評価できるわけであり、再現することが可能になるならば、それはYee-Kingの才能である。メロディの入れ方、ややドラムン傾向のねじれたビート、これらはややシンプルなAphex Twinの曲であるといっても、ばれないのではないか。まあばれるか。むしろSquarepusherのほうが近いのだろうか。この低音のベースライクな旋律はまさにSquarepusherのそれである。実際にYee-KingはSquarepusher
の"Maximum Priest EP"の後半のリミックス部分にAutechreやWagon Christとともに参加しているくらいだ。この面子に食い込むのはちょっとでの新人には無理である。メランコリもちりばめ、低音を必要以上にブースとした曲もあり、広がりまでAphex Twinに近似しているように感じられるが、それでもいいと許せてしまう1枚として仕上がっている。それはある種rephlexからリリースされることによって、許されていると感じられるからかもしれない。ちなみにM12はJamie Lidelleから提供されたサンプルを基礎に構築されたらしい。Jamieまで出てくるあたりも新人離れしているな。良盤。