Wayne B : Night Of The Hunter

ARTIST / Wayne B
TITLE / Night Of The Hunter
LABEL / quatermass
DATE / 2005

Calla(参考：１２３)のドラマーWayne Magruderによるソロ・プロジェクト。最近僕の中でquatermassの評価が向上しているのは先日書いたとおりです。2005年にリリースされたこの盤も例外ではないと考えるべきでしょう。まさに脱sub rosaクオリティ。もちろんこのブログのラベルを見てもらえば分かるように僕はsub rosaを偏愛しているので、脱sub rosaのなかに反sub rosa的意味が混入されているわけではありません。しかし、sub rosaの概念的面白さを脱却し、心地よさを獲得するということも音楽にとっては大事であるし、むしろそちらのほうが一般にも流布するだろうから、脱sub rosaというのは胸をはって推奨できるようになったということである。とはいえ、まあ衝撃度としてはやや低く、着実さによった安心感に溢れた当たり障りのない1枚というのが正しいかもしれない。純然たる打ち込みではなく、アコースティック・ギターをはじめとするマン・クラフトによって成立しており、時には歌まで搭載しています。当たり障りのない盤というのは評価が難しいところもあるが、悪くない以上、好ましいものだと考えるべきだろう。その音響的な意識からややナイーブさを漂わせており、薄明かりに映える音楽である。旋律に起伏がないところもあり、そのときはなんとも心地よいが、歌が混ざるところで少し大味になる気がしないでもない。うーん、買わなくてもいいかな。Callaとの比較検討をしたいところであるが、ゆとりがないのでまた今度。