TG Mauss : Mechanical Eye
ARTIST / TG Mauss
TITLE / Mechanical Eye
LABEL / quatermass
DATE / 2005
TITLE / Mechanical Eye
LABEL / quatermass
DATE / 2005
本当にsub rosaから独立したquatermassというのはよい方向に進んでいる気がするのは気のせいか、sub rosaというバックアップはともすれば常に何かしらの頭でっかちな喪服を着ているイメージを作品に注ぎ込んでいるように僕には思われるのだが、quatermassのマークのみが載せられた盤はそのようなものから解放されている気がしてならない、といってもあまり買ってないというのが正直なところかもしれないし、どこからquatermassがsub rosaから独立したのかはわからないのでこのブログでも結構あやふやなのだが、買うときの目安としてはsub rosaのハートに目をあしらったマークがついている場合はまだsub rosaの電子部門を担当していたころの盤となります、独立してからはquatermassのマークだけになるようだ、TG MaussはTorsten Maussという人による名義であり、時に歌まで混ぜてくるという意外性の高さも持っている、音はやや丸みを帯びた粒感があり、その手の音がつむがれたときにどういうわけか生成される独特のメランコリーは良質のtomlabに近い、Booksの複雑性とは違うのであしからず、しかし電子一辺倒で攻めないアコースティックな空気感はとうぜんこの人の声とともに人肌を喚起させ、非常な暖冬を演出する、これはもう少し商業的にも(もちろん小規模なものであるが)名前が挙がってもよさそうなものである、もはやquatermassにはsub rosaの怨念がこびりついて聴覚に対する快感というものをあまり期待しておらず、sub rosaにおける怖いもの見たさという好奇心に引きずられて買っているというのが正直なところだったが、ここ最近はその印象も改める必要があるようだ、ジャケも非常にナイーブで肩透かしを食う、良盤、このテクスチャはRサイドよりもLサイドの範疇であることを付記しておく