Matt Marque : Nothing Personal
ARTIST / Matt Marque
TITLE / Nothing Personal
LABEL / truckstop
DATE / 2004
TITLE / Nothing Personal
LABEL / truckstop
DATE / 2004
非常によい皮膚感覚をもっていると僕が勝手に思って賞賛しているシンガーソングライターが何人かいる、そこに含まれる人々は僕の中でもっとも新譜が待たれるリストに書き留められる、Elliott Smithは早々とその未来のリストから抜け落ちてしまったが、そのかわりにSufjan Stevensが登場した、マイナなところではHavergalも3rdを是非出して欲しいところだ、Sean Lennonは2006年にようやく2ndを出してくれたし、最近あまり追っていないBadly Drawn Boyもまだまだいい盤をリリースする可能性がある、Jim O'Roureだって本人がなんと言おうと絶対にまだ歌モノの作品を書く、そう信じたい、日本で言えばKANであるが、彼がジェイポップから身を引いて結構たつがまだまだ終わらないと信じている、僕は未来を信じている、中村一義がまたぎりぎりの精神になることを信じている、閑話休題、しかしSufjanのように、また既存のリストに名前が書き込まれうる新人はできるだけ速やかに確保されるべきである、そのなかにMatt Marqueは含まれるだろうか、答えはまだない、しかしこの人にはたしかな皮膚感覚があるように思う、それは定型に収まらない適切さというものによって形容されるように思う、まったく油断のない適切さによって刺激に頼らない着実さを確保し、末端まで行き届いた配慮によって全体性を実現する、今の段階では世紀の名盤として押し出すことはできないかもしれないけれども、何かやってくれそうな、というか何かすでにやっていそうな作品を作っている、素晴らしいことだと思う、もしかするとこれは完成形であって、自己変革の欲望を抱えていないかもしれない、なんとなく感じられるのは唯一自己を俎上にのせて作品を作ることができる優秀なシンガーソングライターにおいて確立される唯一無二のブシが希薄だということだ、いい忘れそうだが、この盤はかなりの良作である、WilcoのGlenn Kotche、HimのGriffin Rodriguez、CalifoneのBen Massarellaらをサポートに招き入れることで、あまりに適切に繰り出された素晴らしい1枚