Matt Marque : Get There
ARTIST / Matt Marque
TITLE / Get There
LABEL / truckstop records
DATE / 2002
TITLE / Get There
LABEL / truckstop records
DATE / 2002
以前紹介した盤(参考:1)よりも以前の盤です。といか現時点でまだ2枚しかリリースしていません。Boxhead EnsembleのMichael Krassner、WilcoのGlenn Kotche、HimのMatt Schneiderといった布陣を従えてのデビューアルバムです。タイムスパンを考えてもかなり寡作に感じられます。それにしても2ndよりもよく聴いたせいか、耳馴染みもかなりよく、いたるところで素晴らしいセンスに出会います。この盤ではとくにその影響からか旋律によさを感じてしまう。演奏力の確かさは疑う余地がないだろうが、やはりシンガー・ソング・ライターとして問われるのはメロディセンスである。そして声の確固とした個性。Matt Marqueの声は個体性が強いけれども、ややかすれ気味の傾向があり、また各音のを滑らかに上下することもそれほどうまくはない。素敵なファルセットがあるわけでもない。もしかしたらそこに彼がどうしようもなく抵抗できない欠点があるかもしれない。しかし歌唱は訓練の問題であるから、まあいいじゃないか。それよりも豊かなものがMatt Marqueにはある。それがすべてであり、それで終わり。この盤は名盤である。それでよし。それ以上語る必要はない。けけけ。くくく。かかか。それにしても新人として考えるにはあまりにも成熟しすぎていることが問題だ。何か裏がありそうである。もう少し名前が売れれば過去どのようなバンドをどんな人たちとやっていたかなどの話題が浮上するだろう。それに期待したい。そして最後にMatt Matt Marqueに近似を示すのはWilcoであるということに気づいたということを付記しておく。最新作に期待。その期待を込め、そのキャリアをはじめた1枚として名盤に認定しておく。ささ、名盤はほっといて次に行こう次に。