Dave Fischoff : The Ox And The Rainbow
ARTIST / Dave Fischoff
TITLE /The Ox And The Rainbow
LABEL / secretly canadian
DATE / 2001
TITLE /The Ox And The Rainbow
LABEL / secretly canadian
DATE / 2001
Early Day MinersやAtivinのメンバであるレーベルメイトのDaniel Burtonに協力を、Bright EyesのメンバでもあるMike Mogisがレコーディングを担当。音に反映されているのはゴリッと行くよりも、しっとり滑らか。チューブチョコ味の歯磨き粉のように。薄く重ねられたボーカルはもはや偏在する方法論であり、Bright Eyesを引き合いに出す必要もない。無骨さにかけ、意外ににクリアなギターの音。どうしたいのか、どうされたいのか。メロディにエッジがなく、悪く言えばのっぺりとしていて、つまらない。ボーカリストとしての個性を主張するにはやや神の恩恵にかけるけれども、ファルセットの出し方、微妙なメロディ展開にくらいつく意識の高さは評価されるべきか。どこまでも中心に据えられ、音の半分以上を占めるボーカル、そこを主題にするならば、もう少しThe Beach Boysへと擦り寄っていくべきではなかろうか。山下達郎のように。アップテンポの展開が少なめであって、そこをもう少し取り上げてみれば華やかさが増すか。Indian Ropeが一瞬頭によぎったが、やはりこちらのほうが圧倒的に密度が低い。少し前の日本人のややマイナー作家の層に身を置いていそうな感じがある。現在の個人的趣向からすれば、退屈で、面白くない。良盤といえるほど精度も低いと思う。うーん。しかし種としての優秀さは高そうで、盤を出せば出すほど格段の進歩が見られそうな作家ではある。どうなのでしょうね。やりたいことに方法論が追いついていないというか。