Gang Starr : Moment Of Truth
ARTIST / Gang Starr
TITLE / Moment Of Truth
LABEL / noo trybe records
DATE / 1998
TITLE / Moment Of Truth
LABEL / noo trybe records
DATE / 1998
5thにして最高傑作といわれる、1DJ、1MC、すなわちDJ PremierとGuruによるGang Starrである、90年代も後半になってヒップホップの名盤として選出されるのだから、そこに期待されるのは新しい扉を開く事だったのかもしれない、4thにおいて2人の関係は崩れかけたらしけれども、以前に在籍していたレーベルの閉鎖に伴い移籍してリリースされたこの5thで、両者のキャリアの集大成的評価を得ることができたというのは、2人にとってもヒップホップを愛するリスナにも喜ばしいことだったろう、DJ Premierの用いる特徴的なサンプリングは、それがファンクやジャズなどのフレイバを含んでいることに由来するが、2000年になるかならないかぐらいにPrefuse 73などの活躍によってその手法が知られるようになった(少なくても僕はPrefuse 73に対する批評においてその言葉をはじめて目にした)チョップによってループする素材はさらにエッジが立ち、スタイリッシュになる、Gang Starrがその他のヒップホップ・クルーに比べて、ラグジュアリに満ちていると感じられるのは、制度的な音の構築というか、場所などと深く結びついた音楽の先入観に由来するようにも思う、まあ回りくどくいうのをやめれば、ジャズって大人っぽい、とでもいうような感覚である、もちろん素材にそのような縛りないし傾向を持ち込む事によってGang Starrは大きな人気を博するようになるわけであるが、もちろんそれでは終わらない、Guruによるラップはこの盤を聴く限りそれほど起伏があるわけでもなく、スキルを強く強調しないけれどもDJ Premierのトラックの作り方は、死んだ言葉で許されるならば、クールである、このエッジの強さは僕の経験上端的にDJ Vadimを想起させるけれども、もちろんこちらのほうが早いのでしょうね、違うのかな、2000年代になって、ビートもさらに進化し続けている現在、この盤が先端を守るという事はありえないけれども、歴史を知るというのは重要なのだろう、M4のK-Ci & JoJoをはじめ、多くの曲においてゲストを招いている、全20曲、手にとって、ヒップホップの風に触れよう、ちなみにヒップホップ名盤探訪もネタが少なくなってきました、次はA Tribe Called Quest の'Midnight Marauders'が本命です