Clint Ruin / Lydia Lunch : Stinkfist
ARTIST / Clint Ruin / Lydia Lunch
TITLE / Stinkfist
LABEL / widowspeak productions
DATE / 1989
TITLE / Stinkfist
LABEL / widowspeak productions
DATE / 1989
やや中途半端なリリースですが87年の'Skinfist'という12"にThurston Mooreとのコラボ作品であるThe Crumbという曲をボーナスで追加しているようです、たった4曲しかないのはしかたありません、widowspeakを流通させているのはhomesteadの親レーベルであるdutch east india tradingでした、Lydia Lunchの作品を中心にリリースするレーベルだったようです、Lunchといえば今ではatavisticのリイシューでおなじみですね、ノー・ニューヨークという文脈においてこのLunchさんの果たした仕事はかなり大きいです、Teenage Jeasus And The Jerksのメンバとして"No New York"に参加していたのはもちろんのこと、Patti Smithという当時のニューヨークにおけるパンク・イコンにたいしてノーを突きつけるには彼女が必要であったともいえます、その尋常じゃない奇行がLunchの人間像を構築していますけれども、実はいたって明晰な人物であるということも耳にします、まあこのファック中のジャケからは後者の人物像は浮かび上がらないかもしれません、Clint Ruinはご存知Foetus(参考:1)の別名義です、というかこの二人、実は夫婦ということだそうで、まあなんとも残念なカップルであること、さてこの非常に短い盤ですけれども、結構かっこよくて困ります、時代を鑑みれば少々熱量の発散の仕方が異なりますけれども、なよなよしたオルタナティブの少年たちの股間をハイキックするかのような強さを感じます、打ち下ろすような余韻をもつFoetusやSwansとは異なり、かなり疾走感あるしあがりとなっています、意外にもよいんじゃないでしょうか、Thurston Mooreが絡んでくるあたりもニューヨークの色模様が見えて素敵ですね、稀代の糞最高なジャケとともに、時代の波に押しつぶされたであろう強烈な1枚