Surgeon : Basictonalvocabulary
ARTIST / Surgeon
TITLE / Basictonalvocabulary
LABEL / tresor
DATE / 1997
TITLE / Basictonalvocabulary
LABEL / tresor
DATE / 1997
残念なほど極端で残念なほど変態で残念なほどずば抜けている、そんなAnthony Childによる傑作2ndがこちら、ベーシックの名の下になのかしりません(実際に最近はMonolakeとコラボッたりしてるが)、かなり廉価で中古市場に出回っていますが、相当はけたのでしょうか、見つけて聴いた事なければまず買って損はしません、変態といってもAphex Twinのようなものではなく、いわゆる実直すぎることに由来する、Jeff Milesが代表格とされるどこまでも最小限なタームを繰り返すといういわゆるミニマル・テクノにおいて、ここまで切り詰めて、ここまで執拗にやってのけるということはある種の変態性がなければ不可能である、というわけです、warpの集大成的リミックス盤ではLFOをリミックスし、Faustさえも俎上に載せてしまう(参考:1)貪欲さはあくまでもその一面性、イントロから入りM2からとりあえず四つ打で断片化されたシンセ音らしきものをとりあえず繰り返す、あくまでも繰り返す、やめてくれといっても繰り返す、大いなる展開さえ否定し、繰り返す、しかしその深層部と中間層においては緩やかなたゆたいがあり、それが身体にもいくばくかの変化を許容する、ちょ、おま、え?という音量で聴くと確実にペース・メーカーを乱し、心音を強制的にシンクロさせる、キック音が抜き差しされ、高揚感を爆発させずに回帰するというじらしのドSぶりはプレイに於いてもさぞかし強烈な快を与えてくれるだろう、しかしM5にはみょうに歌う表面、A.I.シリーズ的表面で武装していたりもするわけであるから強烈な1枚である、M8ではまったくビートいれずにやや実験的側面をみせるのもかわいらしい、ゆってもあまりハード・テクノ、ミニマル・テクノと呼ばれている部類を追いきれているわけではないのでおこがましいかもしれないが、とりあえず名作ということでよろしく