SubtractiveLAD : Suture
ARTIST / SubtractiveLAD
TITLE / Suture
LABEL / n5MD
DATE / 2006
TITLE / Suture
LABEL / n5MD
DATE / 2006
1253。my space。いつものように草稿を確認したらこの盤が2つ登録してあった。もしかしたら2重買いしたのかもしれない。2007年の6月と9月。下手したなー。さて本作はカナダ出身のStephen Hummelの名義SubtractiveLADの2nd。もともとインプロジャズ畑をかじっていたらしいが、アナログシンセに移行し、そしてラップトップを武器に持ち替えたという経歴があるそうで。mdというメディアの可能性に賭けながらすでにその先見の明のなさが白日にさらされてしまったn5MDを縄張りとして活動しています。否定的な言い方のように聞こえるかもしれませんが、n5MDほどすぐれたレーベルはないということも中期する必要があるでしょう。merckなき今、city centre officesや新生u-coverなどと思うに、ニッチなニーズを満たすために奔走しなければならない大切なレーベルです。本作も見事にその役割を果たしていると思います。一見激情型に見えて、いてつくクールさを纏っている。M1では轟音壮麗な方向を示唆しながらも、その後ばしばしと強烈なキックを決めていくことで、とても巨大で崇高なものの到来を予感させます。豪腕な巨人の身振りがこの盤には封入されている。しかしその巨人はどこまでも機械仕掛けであり、感情なく、いや拒絶できない機械人形として、リスナーを惨殺していく。感情と行為のせめぎあいが、強烈な効果を生み出している。惹きつけられる。われわれは殺されに行く。あまりに鋭利な身振りによって、血を流す事を忘れる。それは感情の戦争に我々が取り込まれることをも意味する。非常にメロウに語られるのは、上乗せされた神話であり、その心地よさは子孫たちを誤解させる。名作。