King Crimson : In The Wake Of Poseidon
ARTIST / King Crimson
TITLE / In The Wake Of Poseidon
LABEL / island records
DATE / 1970
TITLE / In The Wake Of Poseidon
LABEL / island records
DATE / 1970
1224。いわゆる有名な盤。2nd。邦題『ポセイドンのめざめ』。1stでの主要メンバだったIan McDonaldが抜け、さらにMichael GilesとGreg Lakeまでもすでにおさらば宣言をしていた時期に発表されたという。まさにがたがたである。なぜこれほど不安定なバンドが現在までもいわゆるプログレッシブ・ロックという文脈のなかでKing Crimsonというその名を維持できるのか。まさにモーニング娘。のように入れ替わり立ち代りのメンバ交代はこのバンドを語る上で欠かせない存在様態である。しかし常にこの奇跡的なバンドの精神的、理論的支柱としてにらみを利かせていた偉大なるRobert Frippが多くを抱え込んだまま、今でも何かしらの驚き(ときに不本意なほどのリイシューの連続)を与えてくれるのである。この盤をこのように老成したときに聴くのが果たしてよかったのか悪かったのか、このような疑念は常に過去のレガシにコミットするときにスプリングするティングである。僕個人的な1stの印象は、どうもなで肩なしっとり曲が肌に合わないというものであった。攻撃的なバンドアンサンブルを見せる『宮殿』の1曲目などはやはりしびれたものである。そのようななで肩に歌い上げる曲が本作にもしっかりとおさめられているので、やっぱりKing Crimsonの初期の作風では全編臨戦態勢というのは期待できないのかしらん、などと思ったりする。このような感慨は、プログレという概念を先に与えられた幼い後追い世代がおそらく抱きやすいものではないか。「プログレというのは、変拍子云々ときに機材が云々テクニックが云々このような語られ口によって形成された僕の心にPink FloydやYesやKing CrimsonやEmerson, Lake & Parmerはときに答え、ときに肩透かしを与えてくれる。それらをひっくるめて、プログレ未だに全体像が見えにくく、なかなか手が出しにくい存在なのであった。てかこの盤も衝撃度では1stに劣るとはいえ一応世間的に名盤認定でよいんですよね?違うのかな。