Free Kitten : Nice Ass

ARTIST / Free Kitten
TITLE / Nice Ass
LABEL / kill rock stars
DATE / 1994

Sonik YouthのKim Gordon、PavementのMark Ibold、ボアダムズのYoshimiらによるバンド。まあGordonとYoshimiのラインは非常に容易に想像されるものである。おかげで非常にガーリーな印象を与えるサウンドを仕上げている。非常にシンプルなベース、ギター、ドラム、ボーカルというセットを持っており、たまにトランペットも混入するが、やっていることは彼らの音楽性を溶け込ましたインディー色の高いもので好感が持てる。なんというか何所までも女としての自意識をむき出しにしたフェミニンを垂れ流している気がする(これはフェミニストたちには受けの悪い感想かもしれない、すみません、ガーリーという言葉もそうだが)。音は何所までもNirvana以降の歪んだ音であるのですが、メロディに起因しているのか、それとも端的に声に起因しているのか。94年というとSonic Youthは"Experimental Jet Set, Trash And No Star"とかを出した時期ですね。丁度僕の嫌いなポップ期を経過し、"Washing Machine"以降から始まる可憐な時期へと移行する微妙な時期であるように思います。これにPavementの抜けただるさが付け加わる。可もなく不可もなくというのではなく間違いなく良であることは聞いている心地よさから了解できると思う。息抜きバンドとして十分に時代の空気をとらえ、そして彼らなりに味付けを施しているので楽しい。