Meat Puppets : Meat Puppets II
ARTIST / Meat Puppets
TITLE / Meat Puppets II
LABEL / sst records
DATE / 1983
TITLE / Meat Puppets II
LABEL / sst records
DATE / 1983
Black Flagとともに最初期からsstを支えた個人的にやや伝説なバンドがMeat Puppetsです。Cris KirkwoodはのちにMike Wattの盤や真に伝説の名盤であるNirvanaの'MTV Unplugged In New York'のなかでM10からM12までに参加しています。もちろん強大であり、先のNirvanaの盤に参加しているCurt Kirkwood。そもそもその3曲はそもそもこの盤の3曲をカバーしたものなのだが、そしてドラムにDerrick Bostromというかた、こんな3人によって今僕が最も好奇心旺盛に探している80年代USインディーの原型が浮き彫りになります。というかそんなMeat PuppetsやDaniel Johnstonといった偉大なる先達に敬意を払ったCurtはやはりすごいと思うが(というかまあそんな立位置に憧れているようじゃ苦悩して自殺しちゃうわなと、同時代に生きられなかったわれわれは、強がるように捨て台詞を吐くしかない)。完全に60年代70年代から離別して90年代のdrag cityなどの方向性へとつむがれていくこの音が、既に83年の時点で存在したことがわかります。Black Flagの初期ベーシストでありsstの多くの盤を録音したSpotが例に漏れずこの盤も担当しています。バンジョーなどの楽器の使用も非常にうまく消化し、単なるカントリーバンドに堕さないというところに素敵さを感じますね。パンクという残像もニューウェーブというかたちでの引き継ぎとはまた異なる形でアクセスしているように思うがどうだろうか。まあニューウェーブというのも時代区分以上の意味付けを与えることができるかといえば疑問だが、でもこれマジで83年かよというのが、正直な反応ではないでしょうか。ちなみに1stはもっともっと初期衝動にあふれてらりった1枚ということです。インストなど交えつつ非常に聞かせる上に90年代のあふれ出すインディー音楽先取りしている。歴史的に見ても名盤ですね