Chevreuil : Ghetto Blaster plus
ARTIST / Chevreuil
TITLE / Ghetto Blaster
LABEL / ruminanCe
DATE / 2001/2004
TITLE / Ghetto Blaster
LABEL / ruminanCe
DATE / 2001/2004
Albiniとのからみで最近よく挙げられるChevreuilの1st、その新しくマスタリングを施したリイシューです、冷静に考えて見てruminanCeというレーベルがマーケットで十分(といってもごく限られた範囲)で名前が通っているのは日本ぐらいであると思われる、その意味で日本というのがどんな小さなインディ・レーベルであってもなにかと関連付けて引き合いに出しては新奇なもののを愛好する日本人の民族性の一側面であるように思う、この手の音楽のメッカであるアメリカにおいて名前が通っているのかどうかも疑問なところである、まあ最近はアメリカのレーベルsickroomが積極的にruminanCeのリイシューなどを手がけていたりしたという事実も見逃してはならないが、しかしその世界的な存在であるという誤謬は局所的なものに塗り替えることで日本の音楽市場の恣意性に翻弄されながらもこのようなすぐれた作品を聴く事ができるということをある種の特権として考えなければならない、世界的に見て矮小なまでの島国が、自由自在にこのようなマイナなバンドの音源を盤として手に入れることができる、もちろんウェブには多くの音源が転がっているとはいえ、物流の豊潤さは批判的にありながらも腰を低めに享受すべきであろう、ChevreuilはDon Cabareroといったいわゆる「マス・ロック」というくくりの日本における一部の興隆においてそのヴァリアントのひとつとして数え上げられる、とはいえ整然とした構築性(いわゆるマスという比喩を可能にする)というよりもその原音主義的な音にその影響が見られるように思う、このような立場において(もちろんあくまでも主観的な物言いではあるが)ドラムやベースはすでにリズムを刻み曲全体を支えるという役割ではなく、ギターやボーカルといったパートと等価の役割を獲得する、そこでは深層性と表層性ではなくいったいの音の地平が獲得されているといってしかるべきだ、ベースもドラムもそれ独自の音をだすことができるというのはロックというある種の内部におけるヒエラルキーを許していた構成にするどく切り込んでいったといえる、この盤はリイシューされるにあたりボーナストラックが1曲追加されております、かっこいいから買いましょう