Tortoise : Standards
ARTIST / Tortoise
TITLE / Standards
LABEL / thrill jockey / warp
DATE / 2001
TITLE / Standards
LABEL / thrill jockey / warp
DATE / 2001
[1-71]。過去盤レビュー。Lサイドによるレビューはこちら。以前紹介した盤"S/T"。フリーキーに幕を開けるTortoiseの4th。スタンダード、すなわち、俺たちアメリカ。そんな意味は特にないんだろうけど、電子をきっちり渋めに処理仕上げるお亀さんである。しかし、それまでのストイックさは派手に飛び散り、洗練による凝縮を逆数化することによって肥大化するアメリカを表現している。そんなわけはない。その電子使いは、イギリスのほうでは、その手の分野から風呂敷を広げつつあった老舗warpの食指にもかかりました。もはや「ポスト・ロック」の後者のワードは雲散霧消しかけていて、未来ダブといった様相となっている。この鳴らし方によって、Tortoiseが次のステージに向かったというべきなのか、それとも、別にTortoiseがやる必要のない身振りによって、もはや彼らの重要性は消えてしまったのか、そのどちらであるかを考えるのは難しいところである。個人的には、古典として聴くにはちょっとしんどいし、最先端の音楽として聴くには、特に感動がないという位置づけになってしまった。これはあくまで個人的感想です、もちろん過去されまくっていますが、身体の間に根ざした画一的でないリズムはキチンと担保されているので、これまでのTortoiseをそちらの観点で楽しんでいた人たちにとっては、決して期待を裏切るものではないと思うんだけど。M5M6あたりはダブダブしてなくて、Tortoiseのうまみが分かりやすいか。John McEntireの関心の主軸がどこにあるのかによって、次の一手に出たのか、それともメンバー全員の一致によるものなのか。Tortoiseは21世紀には入り、何かよく分からないところにたどり着いたという、そんな話。