Frank Zappa : Meets The Mothers Of Prevention
ARTIST / Frank Zappa
TITLE / Meets The Mothers Of Prevention
LABEL / barking pumpkin
DATE / 1985
TITLE / Meets The Mothers Of Prevention
LABEL / barking pumpkin
DATE / 1985
2135。過去盤レビュー。さほど有名なほうではないと思うけど、個人的に結構好きな1枚。まとまってるし、何かしようというZappa先生一流の気概に満ちているような感じ。「性表現や暴力・ドラッグを美化したような描写の強い」歌詞を搭載したCDに'Parental Advisory: Explicit Lyrics'というステッカーを貼り付けるという流れがあって。それに抵抗すべく本作は作られたという。ジャケもそのステッカーをパロっている。これについてアメリカ上院で行われた意見公聴会に反対側の参考人として招かれたZappa先生は、そのやり取りをサンプリングして本作のラストを飾る'Porn War'にぶち込んだのはあまりにも有名。で、本作が変わってるのはM1こそ、スタンダードな曲なのだが、その後は抽象的なインストを展開する。それが、とてもよくて。シンクラヴィアによるフレージングが、音こそ軽薄な80年代なのだが、そこはZappa先生一流の構成力によって、流暢な曲となっている。ちょっとフュージョン崩れな展開も、この時代になっても挑戦をやめないZappa先生のたくましいお姿が想像される。セックスについて考えるのだ。俺たちは。セックスとは素晴らしい生命の営みであり、想像力の源なんだ。Zappa先生が怒るのも無理はない。Zappa先生が、隠し撮りんまのかなんかで本作のラストをぶち上げたのも分かる。セックス万歳だよ。暴力礼賛だよ。良いじゃないか。現実と、虚構を切り分けることで、僕たちは、本当の判断力を獲得するのだから。