Pink Floyd : The Dark Side Of The Moon
ARTIST /Pink Floyd
TITLE / The Dark Side Of The Moon
LABEL / harvest
DATE / 1973
TITLE / The Dark Side Of The Moon
LABEL / harvest
DATE / 1973
2012。過去盤レビュー。いわゆる名盤。3拍子そろった名盤。まず、音楽それ自体。ジャケ。そして売り上げというなの名声。その他もろもろも遊びとして付随する。邦題が『狂気』だったり。全ての曲がつながっている体裁をもつコンセプト盤だったり。アビーロードで録音されていたり。7thとなる本作から、Pink FloydはRoger Watersを中心とする体制が確立し、プログレッシブであることを抱え始める。ただ、個人的な音楽史に位置づけると、当時の(といってもいつ時か覚えていないけれど)僕にとって、プログレッシブとは手数が多い、演奏に全てを注力したアクロバティックな方法論というイメージがあったので、本作は、実験的な精神性を感じたけれども、「良いのはわかるけどこんなんが聴きたいわけではない」と思っていたと思う。やっぱりYesとかKing Crimsonのほうが、らしいという印象があった。たとえばM4のように前奏が長くても、展開はすごくスタンダードにいい曲だったりするから、これじゃない感があったんだろう。いや、すごく名曲なんだけどね。つまり、言いたいことは、イギリスの名バンドの系譜上、まっすぐ上で綺麗にたっているという、すごく優等生なバンドなんだということ。いい曲を、ちょっとひねって、見せちゃいますよと。まるで照れ隠しをしているように。こんなに良いナンバーをそのまま聞かせるとか、俺たち一応Sydの亡骸背負ってやってるやん?みたいな。ラストなんて、本当に本当にクライマックスへの上昇が愚直すぎるものね。まじめ!