Lenny Kravitz : Mama Said
ARTIST / Lenny Kravitz
TITLE / Mama Said
LABEL / virgin
DATE / 1991
TITLE / Mama Said
LABEL / virgin
DATE / 1991
1999。過去盤レビュー。以前紹介した盤"Let Love Rule"。孤高の天才が名作1stをリリースしてから出したただの名作2nd。個人的にはこちらを先に飼ったので、思い入れはこっちのが強い。今回もただのSSW以上に自分でひきまくってやってのける多才ぶりを見せ付けられる。M4'It Aint Over Til Its Over' は多くの人が聞いたことがあるだろう。黒いJohn Lennonは、本物の息子Seanまで本作の引き入れることで、曲調まで含めて強烈なリスペクトを表明している。そんなM14も良い。捨て曲もない。許さない。今聴いても、すごいと思うって結構だと思う。セクシーな声。ミックスもそれぞれの楽器が主張しすぎずに、丹精に、見事に鳴らされている。曲調のバラエティは、そのルーツ(ということが許されるかどうか)を複雑に根付かせながら、それをレニーという形式に纏め上げている。稀有すぎる才能だ。この才能は、しかし、多くの人が言うように、失速するという。それにより、レニーは歴史化されることなく、今もなんとなくメジャーのトップとしてふわっとしたものに支えられてしまうにとどまっているのかもしれない。歴史化しなければ、若手たちはフォローしない。これほど名盤を残しながら、レニーはまだ生きてしまっているのである。その声は、耳をふさげば届かなくなる程度に、弱まってしまっている。