George Harrison : All Things Must Pass
ARTIST / George Harrison
TITLE / All Things Must Pass
LABEL / apple records/parlophone records
DATE / 1970/2001
TITLE / All Things Must Pass
LABEL / apple records/parlophone records
DATE / 1970/2001
2109。過去盤レビュー。小人たちに囲まれた3rd。JohnとPaulという巨人たちから解放されて、初めて作られたソロ。それでも何かしてやろうという気概から、世界で初めてのLP3枚組みになったという。なんとも小規模な世界初である。悲しいぜ、George。とはいえ、Georgeだってそりゃ良い環境にいたからか、それともそもそも持ってる小規模とは言いがたい何かがあったのか、まずまず良い曲を書くし、ちょっとJohn Lennon崩れみたいなところもあるけど、それでも聴けるのは聴ける。僕自身はバリバリのPaul派で、Lサイドはバリバリの正直狂ってるんじゃないかというぐらいのLennon派だったわけだけども、Georgeと俳優Ringo(本作でも日陰の協力プレー)に対して、敬意を払っていないわけではない。'Run Of The Mill'とか良い曲だよねぇ。John崩れてるけど。2001年にGeorgeが死んで、そのメモリアル記念かなんか箱に入ってリリースされた30周年記念盤を買って、多少感傷に浸りながら聴いた。そして何回か聴いてもう言いや次行こうと思った。当時の俺が軽んじてごめんね、George。舐めてたよ。今聞けば、十分響くよ。10年越し、どころか40年越しに僕の心に崩れながらも届いたよ。ごくわずかしか、The Beatlesの曲としては採用されなかった鬱屈した感情がこれでもかとあふれ出している。俺だってこれぐらい良い曲をもってるんだ、という。もう突きつけているのはリスナーではなく、Lennon&McCartneyなのではないか。といかLennonではないのか。で、ひとつ行っておくと、別にGeorgeのことが嫌いなわけではないと断った上でのことですが、本作が、The Beatles解散後の各人のソロのなかで一番とか行ってる人が要るけど、そりゃあ暖めていた曲の数と、鬱積した感情が違うっちゅうねん。ま、いいや。盟友である Eric Claptonも参加してるし、プロデはPhile Spectorとの共同。素晴らしいトラックであふれた名盤である。いまさら気付いてごめんねGeorge。Paulなんて、今でも女とちちくりあっては金をとられてるのにね。まじでごめんね。