Brian Wilson and Van Dyke Parks : Orange Crate Art
ARTIST / Brian Wilson and Van Dyke Parks
TITLE / Orange Crate Art
LABEL / warner bros
DATE / 1995
TITLE / Orange Crate Art
LABEL / warner bros
DATE / 1995
2008。Beach Boysの中心人物と、裏方。その狂った果実を脳みそにぶち込んでいる2人の偽装した淡い思い出盤。というかBrianのリハビリ盤というべきなのだろうか。タイトル曲であるM1が素晴らしい。あとは、特筆すべき曲はなかったように思う。聴く人が聞けば、ストリングスのアレンジなど、全体性の確保において、Van Dyke Parksの仕事がひかっているように感じるだろう。事実上はVan Dyke Parksの仕事集といってもいいのだろう。まずは、このレベルから初めて見ようじゃないか、という問いかけ。投げかけ。提案。全ての友情は、愛情は、捧げるべき相手のクオリティに関わらず、永続し、彼を、彼女をその、底抜けの思いで持って、引き上げようとする。捧げる。素晴らしい合言葉である。全身全霊でそれをわれわれは実践しなければならない。与える、から捧げるへ。こちらがひざまずき、股を開き、下へ降りていく。そういう無防備で、どうしようもない死の宣言によって、われわれは全てを捧げるのである。さて御託はいいとして、この盤の愚直さは、音の良さによって、それが必要以上に届けられるという、いいのかわるいのか分からない効果も生み出している。仕事人たちは、この盤から無数の隠れた仕事を学ぶことができるだろうし、老齢に達したならば、その安心感に満ちた捧げ物によって、棺おけの花束がつややかに濡れるだろう。