Brian Wilson : S/T
ARTIST / Brian Wilson
TITLE / S/T
LABEL /sire
DATE / 1988
TITLE / S/T
LABEL /sire
DATE / 1988
2126。過去盤レビュー。以前紹介した盤"Imagination "。軽やかで、穏やかで、退屈なBrian Wilsonの1st。他のメンバーたちと確執があったりなかったりするなか、リハビリを本格的にスタートしたBrian Wilsonの1st。カラ陽気というか、なんというか。上っ面は、コーラスワークで何か自分のアイデンティティを取り戻そうとしている痛さが漂っている。悲しいイメージである。面白いのはJeff Lynneがちょろっと参加しているところ。M9なんかは共同制作である。AメロはJeffっぽさがちょっと加味されてるけど、やっぱりBrian Wilsonに引きずられてるんだよな。そりゃそうか。ちょっと嘘XTC見たい担ってる。ほがらかな佳作である。本作は、Brianが帰ってきたやーやーやーといった趣で感激された。確かに表面上は、彼の慈しみに満ちた優しさに満ちているようにも聴こえるしね。ジャケットがこれほど陰鬱に沈んでいるのになんなんだろうか。40分に満たない1枚であるが、8分を超えるラストM11がちょっと遊び心があっておっと思う部分もある。それでも60年代末の狂気をしらふで再現しようとしている痛々しさに聴こえなくもない。片腕のVan Dakeさんだからか、どうもサウンドメイキングもいまいちな気もするしね。懐疑的に聴きすぎかな。M11の方向性は、結局その後追求されることはなかったから、自分自身も無理をしてると感じたんじゃないかなあ。どうでしょう。ファンなら押さえておきましょう、って感じの1枚です。"Imagination"よりはずっとましだけど。