The Sea And Cake : Everybody
ARTIST /The Sea And Cake
TITLE / Everybody
LABEL / thrill jockey
DATE / 2007。
TITLE / Everybody
LABEL / thrill jockey
DATE / 2007。
2420。以前紹介した盤"One Bedroom"。7th。10年前の盤。ですか。つらい。グループには珍しい締まったジャケ写となっています。内容はかなりストレートにアンサンブルを作っていて、紳士にポロックスしてるような気がする。コンスタントに盤をリリースしているから、ファンにはとても安心感があるけれど、それゆえ飢餓感も薄く、あ、新譜出てたのねといった感情しか生み出さないけれど、やってることはいつだって完璧です。2004年から2007年まで活動を休止していたらしく、そんなことも覚えていないのか、知らないのか、とにかくへえとしか感じないレベルの話ですね。とりあえず本作で帰ってきたということになったわけでしょう。そして、ここで初めての試みとして録音が完全に外注されました。これまではもちろんJohn McEntire先生がSomaでやっていたわけですけれど、本作ではBrian Paulsonによるもの。McEntireは一部分手を加えている程度のようです。Paulsonといえば、Uncle TupeloからWilcoを手掛け、文脈にはBastroとSlintの面倒をみた人物ですから、プレイヤーたちにとっても幾分か原典に帰るような心持ちだったのかもしれない。それでもやってるサウンドは荒々しさとは対極にあるメーターが振り切っているようなクリアさなのであくまでもUsインディー史的な観点におけるほほえましさなわけです。Sam Prekopの唯一無二のボーカルはそのままに、John McEntire、Eric Claridge、Archer Presittが手抜かりない演奏を聞かせてくれる。このしびれるこまやかさには本当に頭が下がる。期待にしか応えないバンドはそうそういないでしょう。ゲストにはO'Rourkeさんのdrag cityアメリカーナ3部作(といってよいか知らないけど)にも顔をだすKen Championがスチールギターで参加している。良い盤です。