The Black Dog : Temple Of Transparent Balls
ARTIST / The Black Dog
TITLE / Temple Of Transparent Balls
LABEL / general production recordings / soma quality
DATE / 1993 / 2003 / 2007
TITLE / Temple Of Transparent Balls
LABEL / general production recordings / soma quality
DATE / 1993 / 2003 / 2007
2415。以前に紹介した盤"Neither / Neither"。僕の手元にある2003年のリプレスは、どうも非公式のようで、スリーブなどが粗雑な印刷となっています。なめんな。その後2007年にDaft Punkを輩出したsoma quality recordingsよりリマスターされてジャケ違いでリイシューされた模様。本作はThe Black Dog Production名義でリリースされた"Bytes"に続く実質的な2ndで、The Black Dog名義では初めてのリリースとなります。メンバーには現PlaidのEd HandleyとAndy Turnerがまだ在籍しており、Ken Downieとともに3人組ユニットとして音を出しています。その後"Spanners"をwarpからリリースしたのち、3人は袂を分かつことになるのは小さな物語。gprというレーベル自体の寿命が短かったため、有名な別レーベルでリイシューされているとしても知名度がかなり落ちる本作ですが、傑作だった"Bytes"と比べても、当時の脳内ダンシングをしっかりと踏襲しているように感じます。その精度としては、もはや若干ちぐはぐとしているために、感動は落ちるかもしれませんが。M4の'The Actor And Audience'なんかはコミカルに見せて、かなり複雑でスピリチュアルな広がりを持っていて名曲の類に入るでしょう。この辺の高音系の優雅さと、ちょっとダサめな低音ビートの出し方の違いに3人がどのようにかかわっていくのか、その辺が明らかになると面白いかもしれません。ビートは強いですけど、アンビエントな流れ具合を兼ね備えていて93年の美しさへと心が溶け込んでいきます。通してはいまいちだが、ところどころに聞くべき音があります。無理して聞かなくてもいいけれど、ファンはどうぞ。