Enemies : Emback, Embrace
ARTIST /Enemies
TITLE / Emback, Embrace
LABEL / stiffslack
DATE / 2013
TITLE / Emback, Embrace
LABEL / stiffslack
DATE / 2013
2256。Lサイドがさらっとおススメしてくれたので、一応手に入るうちに手に入れておく。アイルランドよりインストの愛をこめて。多分3rdくらい。あるいは1stをEP扱いとするなら2nd。 Mark O'Brien(ベース)、 Oisín McMahon Trench(ドラム)、Lewis Jackson(ギター)、 Eoin Whitfield(ギター、録音など)という布陣。10年代に入っても、まだこの手の音楽に取り組もうとする彼らに、羨望と哀れみを送りたい。デビュー盤自体が2009年だからね。10年ほど遅いよ、もう。でも、やりたくなっちゃうんだからしょうがない。この手の音楽はそういう気持ちよさに満ちている。演奏したことなんてないけど、多分フレーズとリズム隊がうまく絡まれば快感だろう。Enemiesというバンドの名前の由来をどうしても、同系統で圧倒的な先達であるPeleの"Enemies"に求めてしまうけど、リスペクトしていないはずがないから、別に不思議でも何でもない。1stEPから日本に紹介されてていて、この手のものが飽和して崩壊して拡散してしまった(toeだけが存在することを許された)日本市場において好意的に受け止められた。きっとすぐさまにでも消化されてしまったことでしょう。それぐらい日本は満ち足りた国だから。それにやっぱりPeleでしかないからなぁ。どこまで行っても思い出される学生時代の郷愁といいますか。ボーカルにも挑戦しましたって言われましても、その道筋も良くありがちやんという返しぐらいしか出来ないのだった。Peleの葬送すら澄んでないのに、同じことやって、それをもてはやしてどうするんだ僕たちは。COCOBがいるではないか(ライブではToeに完敗してたけど)。といいつつ、僕たちもよい年齢になったわけで、本作を足がかりに遡行していくというティーンがきっといる。そう思うと、繰り返される歴史ってのがとても寛容で、価値が出てくるように思う。そしてかつての僕たちのように、過去にとらわれ、過去に生きるようになる。くたばれ。
....とここまで書いて、僕はこのレビューのバックでなっているのが、Peleの"Enemies"だったことに赤面する。itunesで完全に再生を誤っていたのである。僕は聴いてもいない音楽のレビューをしていたわけだ。そしてごめんねしながら、気を取り直し、再生を始める。そして、その卓抜さに度肝を抜かれる。Peleは過去として現在進行形のスポーティさをキチンと発揮する演奏に愕然とする。Enemiesとて同じ琴をやっているわけではないし、同じような環境で録音しているわけでもない。彼らは彼らにありったけの優位さでもって、音楽を始めているのだ。彼らには所与がある。そのボーナスポイントをそのまま踏み台にして、しっかりと演奏をしている。そうだ、肉弾戦。攻めてくるツインギターのフレーズはぶつからない。清潔であるにも関わらず、リズム隊はぐいぐいと攻めてくる、。彼らにはDon Caballeroだって与えられている。Pinbackだって与えられている。その上での勝負だ。ハードルが高いのは分かって彼らは挑んでいるのだ。そりゃ今、"Enemies"が出ても驚きはないだろう。そんな数分前の自分を肯定することによって、同時にEnemiesをこちら側へと引き込もうとする。全10曲。抜け目ないやり口で、彼らは今の音楽生きている。ようこそ。かっこいいぜぇ。
....とここまで書いて、僕はこのレビューのバックでなっているのが、Peleの"Enemies"だったことに赤面する。itunesで完全に再生を誤っていたのである。僕は聴いてもいない音楽のレビューをしていたわけだ。そしてごめんねしながら、気を取り直し、再生を始める。そして、その卓抜さに度肝を抜かれる。Peleは過去として現在進行形のスポーティさをキチンと発揮する演奏に愕然とする。Enemiesとて同じ琴をやっているわけではないし、同じような環境で録音しているわけでもない。彼らは彼らにありったけの優位さでもって、音楽を始めているのだ。彼らには所与がある。そのボーナスポイントをそのまま踏み台にして、しっかりと演奏をしている。そうだ、肉弾戦。攻めてくるツインギターのフレーズはぶつからない。清潔であるにも関わらず、リズム隊はぐいぐいと攻めてくる、。彼らにはDon Caballeroだって与えられている。Pinbackだって与えられている。その上での勝負だ。ハードルが高いのは分かって彼らは挑んでいるのだ。そりゃ今、"Enemies"が出ても驚きはないだろう。そんな数分前の自分を肯定することによって、同時にEnemiesをこちら側へと引き込もうとする。全10曲。抜け目ないやり口で、彼らは今の音楽生きている。ようこそ。かっこいいぜぇ。