Shellac : Dude Incredible
ARTIST / Shellac
TITLE /Dude Incredible
LABEL / touch & go
DATE /2014
TITLE /Dude Incredible
LABEL / touch & go
DATE /2014
2250。さあはじまりました。7年ぶり。誰が待っていたのか、誰もが待っていたのかしらんけど、Shellacによる33分、5枚目の攻め。1stを思わせる簡素なジャケ。いや、もはや簡易ジャケにシールを貼り付けただけというプロダクトへのあきらめを感じさせながら(LP版は違うのかもしれない。LP版はいつもながらCDが付録のように投げ込まれているというし)、何の気負いもてらいもなく、いつもどおりに僕ゴリラです。え、発売されてるの、っていう感じで、広告もプロモーションもしないというストイックさでもって、自分たちの正解と自信をかたくなに曲げないという。忘れられてたっていいぜってな具合にいつもどおりのやり口です。Electrical AudioからAbby Roadを経由して放たれるのも結構前からのAlbiniのトレンドです。よっぽどお気に入りなんだろうなぁ。ギター、ベース、ドラムがそこまでゴリリズムを推し進めなくてもいいのにぃというギャルの言葉を片穴の鼻息で吹き飛ばしてしまう強度を持っている。おっさんたちは、いくつになってもバイオレントに最新の注意を払いながら、音を研磨している。ほほえましいことに、2009年以来、主たるリリースを停止してライセンス管理レーベルのようになってしまったtouch & goからの繰り出されているっていう。もろもろ含めて、なんか胸が熱くなるのは僕も若くないってことなのでしょう。書き下ろしではない曲たち。ライブを通して鍛えられてきた音楽たち。正直言えば、新しい歴史を踏み出すわけでも何もない、なんら変わらない地続きのSchellacに対して、ただただ敬礼をする。そんな1枚に仕上がっている。懐メロです、もはや。日本に来るなんてことはあるんでしょうか。