David Grubbs : Act Five Scene One
ARTIST / David Grubbs
TITLE / Act Five Scene One
LABEL / blue chopstick(drag city)
DATE / 2002
TITLE / Act Five Scene One
LABEL / blue chopstick(drag city)
DATE / 2002
2218。全4曲。それぞれおよそ15分。全てあわせて60分。Grubbsの好きな実験音楽を紹介しがちな趣味レーベルblue chopstickは現在でも昨日していて、ゆっくりとであるが、確実にGrubbsは音楽人生を捨てることなく歩いている。それだけで十分である。彼の現在の興味、彼が示している音像、そしてその受容、その影響、それらがどのように最先端をいっているのか、熱烈ではあるが、後追いでゆっくりと応援しているリスナーとしては、とても興味があります。きっと、多分、10年後に、2014年のGrubbsに追いつく?追いつかない?そんな怠惰なリスニングスタイル。楽しみは多いほうが良い。本作は、GrubbsがニューヨークのソーホーにあるらしいHarvestworks Digital Media Arts Centerなる場所で試みられたプログラムとして作られたのだとか。エクスペリメンタルであらざるを得ない状況ではあるけれど、そして実際的に、電子的なたゆたいがあるものの、Grubbs流のギターフレーズを聴けたりなんかもするから、ファンとしては損した気分なんかにはなりません。ドラムにはGrubbsの諸作に参加している仲良しのDan Brown、そしてバイオリンにはその筋では大先輩のTony Conradさんが参加している。その点で、何だかまだまだニューヨークのアンダーグラウンドってのは、大御所が消えることなく、その場所を確保しているのだなあと。おそらく何かしらのコンセプトのもと録音されたのだろうけど、キャプションがなければ何も分からないというこのていたらく。感じろと。語性に全てを従わせるのではないと。想像力よ。そしてそこから導かれる自由な瞬きよ。エクスペリメンタルな響きと風景へと瓦解する(ポスト)ロックってこんな感じです。