Sonic Youth : Hold That Tiger
ARTIST / Sonic Youth
TITLE /Hold That Tiger
LABEL / goofin'
DATE / 1991
TITLE /Hold That Tiger
LABEL / goofin'
DATE / 1991
[61-71]。シカゴのキャバレー・メトロにて行われたSonic Sisterと題されたライブの音源です。ときは1987年10月14日。熱い時期ですね。同年に"Sister"がリリースされ、いよいよ"Daydream Nation"へって格好なわけです。1998年にCD化されるにあたり、盟友Wharton Tiersがリマスターを施している模様。ジャケにはなぜか元Sonic YouthのドラマーBob Bertと、彼とPussy Gloreを組む Julie Cafritzが映っているらしく、「僕ノ母ハ買物ニ行キマシタ」という謎の1文が施されていて、神秘的です。アンコールではRamonesによる'Loudmouth'、'I Don't Wanna Walk Around With You'、'Today Yr. Love, Tomorrow The World'、'Beat On The Brat'という4曲を演奏するなど、先達への気配りもにくい若さあふれるライブですね。長尺の美ノイズに満ちた曲を観客無視してやるなんてことはせずに、それぞれの曲は最大でも5分とライブサイズです。適度にこもった音響空間がライブ感を強くしています。けだるさよりも、疾走感を強く押し出している。きもっちーお湯やなぁええなぁ、というんではない。頭を揺らし、奇声をあげ、目の前の超絶にかっこよいアクトに身も心も投げ出していくというイメージだろう。2013年現在、中心メンバーの夫婦生活の破綻により、もはや解散してんじゃねーかという状況にあるSonic Youthのライブを見ることはしばらく適わないと思われるだけに、こういうライブ盤の存在は時代時代の節目を見て、きっちりアーカイブされていくと、なかなか面白いと思うわけです。インプロメインの盤とかは別によいからね。それはそれで出せばよいんだけど。本作のように学園祭のようにRamonesに興じるメンバーたちにほほえましさを感じたりできるような、そんな面白いライブ盤がもっともっと公式扱いで発掘されるとよいですね。良盤です。