Hank Mobley : Soul Station
ARTIST / Hank Mobley
TITLE / Soul Station
LABEL / blue note
DATE /1960
TITLE / Soul Station
LABEL / blue note
DATE /1960
2092。しつこくジャズ名盤探訪。Wynton Kelly(ピアノ)、Paul Chambers(ベース)、Art Blakey(ドラム)、それを率いるHank Mobley(テナー)という布陣。ジャケも、そしてタイトルも、そして(おそらく)布陣も、ジャズ黄金期を余すことなく伝えているような。凝り固まったイミジをよりいっそう凝固させるような。良い意味でも悪い意味でも。あージャズ聴いてるなぁという。コーヒー飲んでるなぁという。嫌いだけど。煙草吸って適当な会話してるなぁと。ピアノとテナーのソロリレーにも余裕しかなくて、緊張感というよりも浮遊感、あるいは弛緩、あるいは、空っぽ。何も感じないだらっとした雰囲気。何十年前に、異性を口説くときの空間作りである。脳みそを空っぽにして、攻め入るという。一方で、パーツではなかなか楽しめるかもしれない。M2のイントロは予感があり、その後の広がりはキャッチーでねずみ的であるけれども、楽しい造りになってる。若い人たちが、ジャズに手を出さない理由には時代に癒着しすぎている側面がある。古さを演出する、映画、CMその他喫茶店など現実の空間。それを音楽は、過剰なまでに演出し脳内を焼き尽くす。それによって、この手のゴールデン・ジャズは、古さをまとう。そして古さとは、ダサさと強烈に結びつく。ダサいのである。もはや、それ自体ではない。享受する人たちの、それぞれの人生経験が、それを強烈に、指定してくる。もちろん、それが深まれば寛容さや発見によって、そのイミジは更新されるだろう。それにはある程度時間がかかる。だせーんだよ。まじで。超ださい。ひりひりしない。誰になんと言われようが、このダサい盤を長時間菊ほど俺は先鋭化してない。死期も近くない。それでもM2のイントロだけは良い。