V.A : Bangs & Works Vol.2
ARTIST / V.A
TITLE / Bangs & Works Vol.2
LABEL / planet mu
DATE / 2011
TITLE / Bangs & Works Vol.2
LABEL / planet mu
DATE / 2011
2041。常にクラブシーンの最前線を伝えようとしている、というかしーんそのものを捏造してるのではないかと、遠い島国の引きこもりは思ってしまうplanet mu。グライムもキャッチアップしたという彼らが今、あるいはちょっと前に世に問うたのが、「シカゴ・フットワーク」なる最新モードである。スタイル?なのか。知らん。ゲットー?ジューク?もう知らん。正式なのかはしらんが、「ジューク/フットワーク」なんだって。なんも知らん。それぞれ、厳密に定義してから話そうぜ。もう俺には、細分化しすぎてる。その曲を集めたのが、このコンピ。ちなみにVol.1は、昨年出された、このブログ同様になんの参考にもならない『Techno Definitive 1963-2013』において、2011年のベスト盤に選ばれてる。なぜなんですか、野田さん。当の野田さん、本作については次のように言ってます。「ジェームス・ブレイクが「空間」ならフットワークは「圧縮」である......と評している人がいたけれどその通り。ローファイだって? そんなものはジューク/フットワークの前ではイクスキューズに過ぎない。なぜなら彼らはロービットのMP3音源の低音質の素晴らしさをむしろ誇示しているようでさえある。敢えて、いかにもな暗喩を使わせてもらうなら、この音楽は捨てられたビットとバイトの喉元に突き刺さるナイフなのだ」。なるほど。そして、これこそが「最新のブラック・マシン・ミュージック」なのだと。それほど、かの人を興奮させるこの音楽とはなんなのか。確かに粗雑である。叙情というよりも、喧騒、バトル、その他もろもろのたぎりである。丹精というよりもざっらざらである。ワードが分からなくても、挑発してそうな感じが伝わる。電子盤路上バトル。そこに伴うダンス。それがジャケをあらわしているのか。参加しているファイターたちは、だれもかれも、決してメインストリームではないし、インディー世界でさえほとんど名前が出てこないものどもである。シカゴ産の、屈強な戦士たちもそろっている。DJ RashadとGant-ManによるM4なんかは、比較的シャレオツだけど、あとはなんだかよくわからん。どうも、複雑化しすぎたリズムに飽き飽きした人たちが、簡素化の果てに、たどり着いた局地らしいけど、ただただ簡素で、スッカスカな容量の低い音楽のようにも感じてしまうのだけれど。あとは、M13のBoylanという人のトラックもシャレオツかなぁ。でもこれ以外のほうが、よりジュークでありフットワークが踊れるんじゃないかなぁ。BPMの速さでスタイルを規定できるわけもなく、その出産国でやるにしては、もはや世界はネットワークでつながりすぎてもいる。われわれはエスペラントのような、共通性を持って、自分たちを人間と呼び、手をつなぎ、言葉を大きくしていく。それはありか、なしか。このコンピには何の関係もない問いかけである。それにしても、シカゴってすごい街だぜ。現代、もっともポップで最先端の街が、シカゴだぜ。その納得だけでいいや。