Frank Zappa and The Mothers Of Invention : We're Only In It For The Money

ARTIST / The Mothers Of Invention
TITLE / We're Only In It For The Money
LABEL / verve
DATE / 1968

2049。過去盤レビュー。いつ買ったか覚えてない。Zappa先生率いるThe Mothersの中でも、有名なほうに属する。バンドとしては3rdぐらい。言わずとしれたThe Beatlesの世界でもっとも偉大だといわれているらしい"Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Band"のパロディ。ジャケもそれに呼応している。多分オリジナルで通常流通しているのは、黄色バックに人々が並んでいるジャケだと思うけどこちらにしました。オマージュではなくパロディというところに、反ヒッピーで商業主義な脱糞プレイヤーであるアイロニックな偉大なる先生の気概があふれている。このタイトルに影響されて、Aphex Twinがリミックス集を出したというのはあまりにも有名な嘘である。サイケで、シアトリカルで、とぼけている。別にThe Beatlesのスタイルを借用するとかではなく、そのような曲をZappa先生がかけるわけもないし、あるいは技巧勝負というわけでもない。いたって素朴で、キャッチーだ。M8とかはちょっと悪意があるけど。M18'Mother People'とかに、ちゃきちゃきと演奏し、ばたばたと構成されていく、以後のお姿の片鱗が見えるような気がする。音はすっかっすかだが。ラストではサウンド・コラージュも見せて、全体的には散漫だけど、それでもZappa教団にとっては光るものが偏在してるように感じてしまわないわけにはいかない魅力的。何を言っても、どんなときでも、伝わる物語は、よこたわっている。