Don Caballero : Punkgasm
ARTIST / Don Caballero
TITLE / Punkgasm
LABEL / relapse
DATE / 2008
TITLE / Punkgasm
LABEL / relapse
DATE / 2008
1773。以前紹介した盤"Singles Breaking Up Vol. 1"。あのドンキャバが復活する!と騒がれて、足早にリリースされた2作目。通産では6th。もはやオリジナルメンバはDamon Che(ドラム)しかいないけれども、彼は何とか自分だけでやっていけることを証明したかったに違いない。かつてのメンバIan Williamsは鳴り物入りでBattlesなるバンドを結成し、新たなステージに立っていたわけだから。本作ではJason Jouver(ベース)、Eugene Doyle(ギター)という2人の新メンバがCheのビジョンを具現化すべく参加している。彼らが打ち出した新機軸とはゴリッとした粗雑さではなく、まとまりを持ったシャープネスである。relapseなるレーベルはメタル系を専門としており、ややもするとそれに接近するくっきりとした邪悪さを感じるかもしれない。前作"World Class Listening Problem"も同様のアプローチだったと記憶している。ただ。長い低空飛行気味のM1を超えると、なんとも直球なドンキャバらしきリフに出会えるし、絶妙すぎるCheの刻みも楽しむことができる。しかも歌モノまでぶち込んでくるという、ライバルを意識しすぎな展開。センスのかけらもないウタは蛇足だなぁ、なんて無粋なことは言わず、なんともほほえましいいがみ合いを楽しむのも一驚かもしれないです。録音はAl Sutton。かつてのドンキャバを知っている男。多分Cheは、過去にすがりながらも前に進もうと、とにかくあがいているのだと思う。そしてそれは、評価されても良いことだと思う。