Silver Apples : S/T / Contact
ARTIST / Silver Apples
TITLE / S/T / Contact
LABEL / kapp records
DATE / 1968/1969
TITLE / S/T / Contact
LABEL / kapp records
DATE / 1968/1969
1687。まあいまさら手を伸ばしても仕方ないといえばそうだ。もっと音楽に対して貪欲で、歴史の中から何かの種子を探そうと躍起になっているときにこそ、本作は手にとられなければならない。Silver Applesが残した2枚の作品が1枚にコンパイルされて、現在では簡単に聴く事ができる。地理的なニューヨークという地にあって、この2人がやったことは、どこまでもその街らしい部分を持ちつつも、音楽的なニューヨークという視座のもとでは、どこかしら奇妙である。ストリーム、ウェーブ、何でもいいけれども、当時の感性が彼らを要求したとはあまり思えない。アナログなシンセがサンプリングした各種の音源、あるいは音波が、なんとも端正なドラムのもと、ボーカルを運んでくる。その創意工夫が、Silver Applesのエクスペリメンタルな側面を、そしてその不安定な形成が、サイケデリックな側面をそれぞれ生み出している。ドラムはDan Taylor、ヴォーカル兼シンセは Simeon。Simeonは自作のシンセ「The Siemon」によって、新しい境地を開こうとしたという。それは、9個のオシレーターと86個のコントロール部からなるもので、すべてが手、足、その他もろもろによってマニュアル操作されたらしい。まさに人力。キングオブ人力。Stereolabが敬慕の念を表しているというが、それもあながち嘘ではなかろう。1996年に再結成。2005年にTaylorさんは亡くなったそうだが、現在もSimeonは活動しているようで、昨年2009年には来日公演も行っている。過去が遡行されて評価されている場合、得てして再結成後はそれほどうまくいかないものだが、それはそれとして、本作を生み出したことによる功績はとてつもなく大きそうだ。今でもまずまず聴くことができる。名作。