Derrick May : Innovator
ARTIST / Derrick May
TITLE / Innovator
LABEL / transmat / r & s
DATE / 1996 / 2008
TITLE / Innovator
LABEL / transmat / r & s
DATE / 1996 / 2008
1644。2枚組。自身のレーベルtransmatから単独でリリースされたものとディスク1のトラック名が著しく食い違っている。周辺データがわからないので謎。どうもオリジナルがコンパイルされたときから、何度も微細な差異を持ったヴァリアントがリリースされ続けている模様。僕が購入したのは2008年に行われたr & Sリイシューシリーズのなかの1枚。本作をレビューするには、いささか僕はレビューから遠ざかりすぎています。いわずと知れた歴史的名盤なわけですけれども、それをほおばる自信がない。まあ、テレビをそこそこ見ている人ならば、本作のディスク1のM1を聴いたことがあるはずです。印象的な鍵盤のフレーズがよくVTRに使われていますから。2008年リイシュー盤では当該の'Stirings of life'はディスク2のM13に収録されているのですが。ややこしいですね。まあみんな知ってることだから別にいいや。初期の名義であるRhythim is Rhythimの曲であふれたベスト的位置づけのようです。デトロイトテクノ始めました、と心に響かせてずいぶん時間がたちましたが、ようやくDerrick Mayに触れたという気恥ずかしさは推して知るべし桃源郷。宇宙的響きも、熱帯的グルーヴも、麻薬的うねうねも備えたザ・デトロイト(といって良いのだろうか)。静かなるSF的たぎり。情熱。その他もろもろ。決して複雑ではないが、印象的な空気作りがある。フロアで映えるのは間違いないし、ヘッドフォナーも決して裏切らない。いまさら感があるかもしれないけれども、個人的にはUnderworldはど直球でDerrick Mayであるということが発見。違うのかな。'Two Months Off'なんかね。もはやデトテクのオリジネーターとしてリリースはなく、DJやらやらにいそしむ人ですけれども、伝説として語られる存在になってしまうのではなく、オリジナルな素材をまとめて提供して欲しいところではある。本作をがんがんにかけて女の子とドライブしたい。そんなアーバンで羊な夢想。時代的でもあり、今日的でもある傑作。