Herbert : Bodily Functions
ARTIST / Herbert
TITLE / Bodily Functions
LABEL / studio !k7
DATE / 2001
TITLE / Bodily Functions
LABEL / studio !k7
DATE / 2001
1634。myspce。Lサイドによるレビューはこちら。以前紹介した盤"Around The House "。現代の音楽(現代音楽と書くと変に響くから面倒だ)を代表する天才の1人。個人的にはLサイド担当の天才。しかしLサイドがHerbertに心酔している頃、僕は東の方にいて、この天才は「僕たち」の思い出のなかにはいない。年に何度が開かれる会合において言及されないことはなかったように思うが。すでにLサイドが2004年にレビューしている盤を、なんと俺は2009年にレビューしているのだ。時間の経つのが早すぎて、早漏気味の神野郎には何度か済ませてから挑みやがれといいたいくらいである。僕がミーハーに愛するRichard D. Jamesとは違い、Matthew Herbertの天才性にはインテリジェンスを感じる。言うまでもなくRrichardの天才性にはときに反知性的なものが混ざり込んでいる。変態的猟奇的子供っぽさといおうか。Herbertにも子供っぽさがある。野菜をかじったりするのがそれだ。しかしHerbertのそれは、優雅にスーツを着こなすナイスミドルがサラダスティックを食べ、しなやかな赤いドレスを着たチャンネーにチャーミングだと思わせるような稚気である。Dani Sicilianoのボーカルがそれを明かす関係性を築いている。ハイソで高級な遊びだといえるだろう。それはそれで十分成立する。その世界において振舞わせたら、HerbertほどS級の人間はいないと思う。本作ではM5あたりが印象に残っている。M14はLサイドも言及しているように、本作で見事な最後を飾っている。音楽をまといたいなら、本作を迷わず提示するべきだ。誤解を恐れず言おう。本作を好きな盤に上げるやつには、若干の色気を出していることが多い。しかし(残念ながら)単なるおしゃれ盤で終わらない。本作は名盤として聴き継がれる価値がある。あってしまう。すばらしいと思う。俺には若干むずがゆいが。