Arbeit : Marx
ARTIST / Arbeit
TITLE / Marx
LABEL / grob
DATE / 2004
TITLE / Marx
LABEL / grob
DATE / 2004
1582。この盤、去年の6月に買ってるんですよね...何をしてるんだと。最近grob買ってなかったはずやけどなーと思ったら案の定この始末ですよ。それはさておき、作家名と盤のタイトルがこれほど親和性を持っているのも珍しいね。ジャケもすげえ赤い。ArbeitはMarcel Daemgen、Oliver Augst、Christoph Kornという三者によるユニット。 DaemgenさんとAugstさんは以前にFreundschaftというユニットをやっていたそうです。で、AugstさんとKornさんはBlankというユニットをやっていて、grobからもリリースがあります。おそらくというか、ほぼ間違いなく、何かしら思想的なコンセンサスを持って本作が制作されているのでしょうけれども、その辺の「文学」的内容を探究するほどゆとりがありませんから、放置プレイするとして、この盤はgrobのわりにポップスを鳴らしているということだけに留意しておきましょう。がちゃつくことはほぼなく、優スイーツなささやきやら、埃のような電子やらを混ぜ込んだりする。もちろんM5のようにギターが若干ノイジーに響くこともあるが、どこか牧歌的である。M1など、なかなか軽薄なテクノサウンドを背景にしている。M9はインダストリアルなビートだが、まるで賛美歌(あるいは国家、その他類似的に包括されるようなもの)を思わせる旋律を備えている。これらすべてが壮大な茶目っ気であり、そこに実験性というレッテルを貼ってるのかもしれない。結局一周回ったところに立って聴きましょう、という見方をどうしてもしてしまうわけですね。悪い癖です。まあそれだけふっとるわけやから、そうするわけですけれども。まあ買わなくても良いかな。もう少し外在的背景をつかめば味が出る盤だとは思うが。資本主義も崩壊しかけているらしいし。