伊藤賢治 / 関戸剛 / 祖堅正慶: 聖剣伝説4 Original Soundtrack - Sanctuary -
ARTIST / 伊藤賢治 / 関戸剛 / 祖堅正慶
TITLE / 聖剣伝説4 Original Soundtrack - Sanctuary -
LABEL / square enix
DATE / 2006
TITLE / 聖剣伝説4 Original Soundtrack - Sanctuary -
LABEL / square enix
DATE / 2006
1607。ナンバリングシリーズとしてはSFCからPSを飛ばして一気にPS2に移行した聖剣伝説。僕はPS2は触れたこともないので、当然やっていません。ゲームとしては糞みそに言われており、ゲームはおまけで音楽がメインとまでいわれる始末。たしかに周囲から噂も聞きませんでした。聖剣伝説好きとしては悲しい限りです本作で大きな話題となったのは、世界の坂本龍一ことあほあほブラザーがメインテーマを書き下ろしたということですね。サントラでもdisk1のM1ではっきりと世界観(って何?)を提示している。いい旋律を惜しげもなく提供していると感じました。さて、問題は、残りですね。本来は伊藤賢治単独で書き上げられるはずが、膨らみあがる過程のなかで助っ人が招致されたというしだい。てかメインテーマを掻っ攫われたのは悔しかったでしょうね。それはさておき、4枚組です。すごいボリュームです。ブックレットのインタビューは興味深い。祖堅さんはいらっしゃいませんでしたが、メインのイトケン、そして「ストラウドや敵側のダークサイドな曲」をギター系サウンドが得意の関戸さんが担当したようです。インタビューには、ゲーム音楽の制作手法についても興味深い内容がありました。野田博郷という人が座談会に参加しているのですが、彼はマニピュレーターとして実機用に曲を仕上げる作業を行っているそうで、ミンサガのときもイトケンとタッグを組んだという。なるほど。あと、過去の聖剣からのナンバーもアレンジされて組み込まれており、それらはもちろんイトケン、菊田、下村陽子が手がけたものです。さて、個人的な好みからいえば、サントラもいまいちだと思いました。ハードが進化するだけで、音色もここまで広がるのかと思います。しかしその自由度が首を絞めているというか。まあこれは好みの問題でしょうけど。特にギター系の音色はなかなかダサくて鳥肌が立ちます。イトケンによるM12とかダサすぎて引いてしまいます。彼のブシは全開なんですけどね。ロマサガっぽくて。ゲーム自体をやってないからか、思い出補正も働かず、あまり引っかかっていかないということもあるでしょうが、うーん。 菊田裕樹の偉大なる成果などと並べるならば、僕は菊田さんを選択するかもしれませんね。もはや聖剣はイトケンが手がけたFF外伝としての位置づけにはないはずだから、菊田さんで行けばよかったと思うのですけどね。その辺は難しいところです。4枚組みということで聴きこみが足りない部分もあるでしょうから、今後評価が変わるかもしれませんが、今のところは、まあ傑作タグは付けずに置きましょうか。やっぱりゲーム音楽はSFCまで、ギリでPS無印ということを念頭において置いたほうがいいようです。