Henry Kaiser & Wadada Leo Smith : Yo Miles!
ARTIST / Henry Kaiser & Wadada Leo Smith
TITLE / Yo Miles!
LABEL / shanachie
DATE / 1998
TITLE / Yo Miles!
LABEL / shanachie
DATE / 1998
1531。2枚組みでどちらもほぼ80分に及ぶボリューム。タイトルが示すように、Miles Davisがらみ。掘り起こし、再構築といったところでしょうか。中心となるのはもちろんWadada Leo Smith(トランペット)とHenry Kaiser(ギター、参考:1)の両人。前者はアカデミックな領域にも属しており、tzadikからのリリースが多いベテランです。サポートでギターにPolar Goldie Catsの盤(参考:1)をプロデしたNels ClineにChris Muirというかた、ドラム・パーカにWally Ingram、tzadikからリリースのあるLukas Ligeti、リードにThe Roba Sax Quartet、George Brooks、Pluyemi Thomasという面々、ラップ・スチールギターにFreddie RouletteとわれらがElliott Sharp、ピアノに
Paul Plimley、Greg Goodmanという方々、オルガンにThe Grateful DeadをプロデしたこともあるBob BraloveとLさんも大好きなJohn Medeski、ベースにMichael Manringという人。プロデはKaiserとMuirでお届け。ずらっと並べましたけどなかなか豪勢な面子ではないでしょうか。スリーブ内の解説が結構充実していいるようで、ほとんど読んでいませんけれども、結構理知的にMiles Davisにアプローチしているようです。もちろんギターの存在やらが全面に出ていることからMilesの電子時代へ傾倒しているのでしょう。Miles Davisくらい全部持っててもいいーんじゃないか、と思っているのですけれども、なかなかどうして怠慢をちんこしているから電子Milesなんて"Bitches Brew"くらいしかもっていないという恥ずかしい状態なんです。なので毎度のことながら、この手のカバー盤は1割も楽しめていないと思います。印象では僕の知る電子Milesはもっと混沌としていた気がするのだが、それもかなり昔聴いたときの感じだからどこまで正しいのか分かりません。本作は意外とすっきりと聞かせてくれます。もしかしたらカバーというよりもトリビュート的なことなのかもわからん。いずれにせよ、これだけの人が集まってるわけですから、よくないはずもなく。各パートが世界平和を実現しています。バランス感覚がすさまじい。見事なエロス。特にジャズはあんまり分からないですという人は買ったほうがいいでしょう。面子もそういう面子ですしね。